研究活動の成果
ライスパワーNo.103
「真⽪・表⽪健全化剤(内⽤)」
ライスパワーNo.103は飲むことにより真⽪と表⽪の両⽅に⽪膚の内側から働きかけます。セラミドの合成を促進して⽪膚⽔分保持能を改善し、また真⽪コラーゲンの産⽣を増やして、真⽪と表⽪そのものを健全化する特徴を持っています。
1. 真⽪と表⽪の働き
⼈の肌は表⽪、真⽪、⽪下組織の3層で形成されています。
表⽪は基底層、有棘層、顆粒層、⾓質層の4層からなり、セラミドなどの細胞間脂質を産⽣し、⾓質層の⽔分保持などの機能を有しています。また、⾓化して外界からの刺激に対するバリアとしても働いています。
真⽪は、コラーゲン線維(膠原線維)、エラスチン線維(弾性繊維)、線維と線維の間を埋めるゼリー状の基質(ヒアルロン酸など)、それらを産⽣する線維芽細胞で形成され、肌のハリと弾⼒を保つ働きを担っています。
表⽪と真⽪は互いに密接に関係しており、表⽪はそのバリア機能により、真⽪へのダメージを防ぎ、真⽪は表⽪の基底層の細胞に栄養を与えたり、表⽪の構造を⽀えたりしています。
●真⽪は表⽪の維持に重要な役割を果たしている
表⽪に守られる位置にある真⽪は、物理的には表⽪を下から⽀える役割を果たしています。また、真⽪乳頭層の⽑細⾎管からは、表⽪への栄養供給がなされています。
しかしそれだけでなく、真⽪は表⽪の分化や増殖に対して重要な作⽤を持っています。
マウスの細胞で、表⽪⾓化細胞と真⽪線維芽細胞およびコラーゲンゲルを⽤いた3次元培養により再構成⽪膚モデルを作成して実験を⾏ったところ、真⽪繊維芽細胞が⼗分に存在しない条件では、表⽪⾓化細胞の分化や、基底膜の形成が不完全になってしまうことが⽰されています。(下記参照)
正常な分化の指標 | 表⽪⾓化細胞+コラーゲンゲル | 表⽪⾓化細胞+コラーゲンゲル+真⽪繊維芽細胞 |
---|---|---|
コラーゲンゲルの収縮 | 収縮 | 収縮(◯繊維芽細胞なしより強い) |
基底膜構成成分であるIV型コラーゲン・ラミニンの⽣成 | 産⽣(△構造的に不完全な基底膜になるとの報告もあり) | 産⽣ |
細胞の扁平⾓質化 | △最上部で薄く数層のみ扁平⾓質化 | 扁平⾓質化した無核の多化細胞が数層にわたって明確な層状構造を形成 |
最終分化マーカーであるトランスグルタミナーゼ | 扁平⾓質化していない部分で発現 | 扁平⾓質化していない部分で発現 (◯繊維芽細胞なしより強い) |
表⽪や基底膜がきちんとつくられた⼗分な構造をとるためには
コラーゲン繊維の再構築も含めた繊維芽細胞による調節が必要不可⽋
北畜会報39:47-50.1997 久保ら(北海道⼤)
真⽪が健全に働くことは、健全な表⽪を作り、⽪膚全体を健やかに美しく導く
●表⽪は真⽪を守っている
表⽪は⽪膚の最外層でバリア機能を担っています。これがなくては陸上で⽣物は⽣きていけないほど重要なものです。
バリア機能が破たんしていると紫外線やアレルゲンといった刺激が⽪膚に⼊りやすくなり、それが刺激となって伝達物質サイトカイン(IL-1αなど)が産⽣されることで、真⽪に悪影響が及ぶこともあります。
(例:エラスチン繊維やコラーゲン繊維の切断・変性、断⽚化コラーゲンを繊維芽細胞が取り込んでおきるコラーゲン再⽣の減少など)
シワ形成メカニズムの⼀例
(UVBによるもの)
刺激の影響を受けにくい、しっかりとバリア機能を発揮する健全な表⽪を維持することは、表⾯的に美しいだけでなく、シワやたるみの発⽣しにくい肌を維持することにもつながります。
2. ライスパワーNo.103の効果
ライスパワーNo.103は、真⽪のコラーゲン合成を促進し、表⽪においてはセラミド合成を促進します。
また、飲⽤することで⽪膚の⽔分保持能が改善し、キメが整うことが分かりました。
真⽪が整い、⼟台がしっかりした状態になるとその上に健全な表⽪が形成され、⽔分保持能の⾼い、潤いに満ちた正常なバリアを有する美しい肌がつくられます。
3. 真⽪におけるライスパワーNo.103の効果
①ヒアルロン酸合成促進効果
試験⽅法
線維芽細胞にライスパワーNo.103を作⽤させた時のヒアルロン酸合成酵素遺伝⼦の発現解析、及びヒアルロン酸量の測定を⾏った
- 結果
- ライスパワーNo.103を繊維芽細胞に作⽤させると、ヒアルロン酸合成酵素遺伝⼦Has2の発現が増加し、ヒアルロン酸量も増加する傾向がみられました。
②コラーゲン産⽣促進効果
試験⽅法
線維芽細胞にライスパワーNo.103とライスパワーNo.11を作⽤させた時のコラーゲン量を測定
- 結果
- ライスパワーNo.103を作⽤させると、コラーゲン量の増加が⾒られました。
また、ライスパワーNo.103とライスパワーNo.11の両⽅を作⽤させると、ライスパワーNo.103単独で作⽤させた場合よりコラーゲン量の増加が⼤きくなりました。
4. 表⽪におけるライスパワーNo.103の効果
試験⽅法
■被験者:15名
■試験内容:以下の3種類のドリンクを2ヶ⽉間飲⽤し、⽪膚⽔分保持能※と⽪膚表⾯構造(肌のキメ状態)について調べた
※⽔分保持能とは、表⽪の⽔分を保つ⽪膚機能のことで、⽔分保持能の⾼い⽪膚は、内側からの⽔分の蒸散を防ぎ、乾燥しにくいだけでなく、外側からの紫外線、熱やアレルゲン物質を防ぐバリア機能と強い相関があります。 ⽔分保持能は肌の美しさや健康度のよいバロメーターとなるものです。
①⽪膚⽔分保持能改善効果
プラセボ(コラーゲンもライスパワーNo.103も⼊っていない味付けだけしたドリンク)
コラーゲン配合ドリンク
ライスパワーNo.103配合ドリンク
- 結果
- ライスパワーNo.103配合のドリンクを飲⽤した群で、⾼い⽔分保持能改善効果がみられました。
②⽪膚表⾯構造(肌のキメ)改善効果
■ ⽪膚表⾯構造写真の変化
同じ臨床試験での⽪膚表⾯構造写真です。
⽩い線が⽪膚の⽪溝で、縦横に細かく綺麗に⾛っている肌ほど、キメ細かい透明感のある美しい肌であると⾔えます。
- 結果
- 試験開始前と⽐べてライスパワーNo.103を飲⽤した群では、キメが整った状態に改善していることがわかりました。
■ ⽪膚科専⾨医による評価
- 結果
- 被験者全員の肌のキメ状態について⽪膚科専⾨医が評価したところ、ライスパワーNo.103飲⽤群は、試験開始前に⽐べてキメが改善していることが判明しました。
ライスパワーNo.103配合ドリンクを飲用することで、
高い水分保持能改善効果とキメ改善効果がみられました。
※第66回 日本栄養・食糧学会発表