研究活動の成果
ライスパワーNo.3
「洗浄剤⽤表⽪健全化剤」
ライスパワーNo.3は洗うだけで表⽪を健全化する作⽤を持ち、界⾯活性剤による細胞傷害を緩和して、洗浄時のバリア破壊から⽪膚を保護する効果を持った素材です。
肌を清潔に保つことは、衛⽣的にも健やかな肌を保つためにもとても⼤切です。
肌を清潔に保ち、⽑⽳に落ち込んだ脂質やタンパク質、化粧残り、界⾯活性剤や油の酸化物をきちんと除去することは、素肌の健やかさを保つために必要不可⽋です。
しかし、洗顔料に含まれている洗浄剤は、肌から汚れを落とす⼀⽅で、必要な⽪脂までも取り去ったり、⽪膚のバリア機能を傷害したりすることで、荒れ肌を引き起こすといった側⾯も持ち合わせています。
ライスパワーNo.3は、「汚れをきちんと落とすこと」と「洗浄時のリスクから肌を守って潤いを残すこと」を両⽴させる素材です。
1. 洗浄後の即時⽔分保持能増⼤効果
試験⽅法
■被験者:5名
■被験部位:前腕内側
■⽅法:洗浄前の⽔分保持能を測定後、エキスなし、もしくはライスパワーNo.3配合の洗浄剤で肌を洗浄した120分後に洗浄部位の⽔保持能を測定した。
- 結果
- ライスパワーNo.3を配合していないベース洗浄剤で洗った後は、もとの肌よりやや⽔分保持能が減少しました。⼀⽅、ライスパワーNo.3配合洗浄剤で洗った後の肌は、もとの肌の1.5倍以上に⽔分保持能が増⼤しました。
ライスパワーNo.3は、洗浄による表⽪健全化効果があります。
2. 界⾯活性剤による経表⽪⽔分蒸散量上昇に対する抑制効果
試験⽅法
■被験者:10名
■被験部位:前腕内側
■⽅法:ドデシル硫酸ナトリウム(SDS・界⾯活性剤)にライスパワーNo.3もしくは⽔を添加したサンプルを2時間閉塞塗布。開始前、開放1時間後および翌⽇に経表⽪⽔分蒸散量(TEWL)を測定した。
経表⽪⽔分蒸散量(TEWL)とは、表⽪から蒸散して逃げていく⽔分の量のこと。⽪膚バリア機能の指標の⼀つであり、数値が低い⽅がバリア機能が⾼く、⽔分蒸散が少ないことを⽰します。
- 結果
- ライスパワーNo.3は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS・界⾯活性剤) 閉塞塗布によるTEWL上昇を抑制する傾向が⾒られました。
ライスパワーNo.3は
界⾯活性剤によるバリア破壊から⽪膚を保護する効果があります。
3. 界⾯活性剤による細胞毒性緩和作⽤
試験⽅法
培養ヒト⾓化細胞にライスパワーNo.3を処理したもの、もしくはしなかったものにドデシル硫酸ナトリウム(SDS)で傷害を与えたのち、ニュートラルレッド取り込み活性の測定により細胞の⽣存を評価した。
⽣きている細胞はニュートラルレッド(NR)を細胞内に取り込みます。死んだ細胞はNRを全く取り込みません。この細胞の性質を応⽤してヒトの⾓化細胞にSDSを作⽤させ、⽣きている細胞⽐率をNRの量で数値化しました。
- 結果
- ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)は、強⼒な界⾯活性剤の⼀種であり、細胞間脂質を構成するラメラ構造を壊したり、基底細胞に作⽤して活性酸素の産⽣を誘導したりすることで細胞傷害を引き起こします。
ライスパワーNo.3には、このようなSDSによる細胞毒性(傷害)を緩和する働きがあることが分かりました。
ライスパワーNo.3は、界⾯活性剤の細胞毒性による傷害から肌を守ります。