2022.03.24
温泉には美肌効果や皮膚炎によい効果があるといわれているため、アトピー性皮膚炎にも効くのではないかと思われる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、アトピー性皮膚炎に温泉は効くのか、具体的にどんな効果があるのかなどを紹介していきます。
アトピー性皮膚炎にお悩みの方は、ぜひご一読ください。
温泉はアトピー性皮膚炎にもよい効果があるともいわれていますが、実は皮膚炎そのものを治す効果があると医学的には断定されていません。
しかし、温泉の効能によってはアトピー性皮膚炎の方のケアに役立つ場合もあります。
例えば、保湿と温浴効果が挙げられます。
温泉のなかには、保湿効果がある泉質をもつものがあります。
一般的には、塩化物泉や硫酸塩泉などが該当しており、保湿効果があるとされています。
アトピー性皮膚炎は肌が乾燥することで湿疹が悪化するため、温泉の保湿効果は、乾燥のケアや予防に役立つといえます。
ただし、あくまで肌の保湿に役立つだけであって、完全に症状をなくす効果があると医学的に決定付けられてはいません。また、肌の状態によっては、温泉の刺激が悪化因子になる場合もあるという点にご留意ください。
温泉には保湿以外にも温浴効果があります。
具体的には、体が温まることと温泉に含まれるイオン成分により、血行が促進されるといった効果やストレスが軽減されるといった効果があるのです。
アトピー性皮膚炎の方の多くは、汗をかきづらい傾向にあり、汗によるメリットを受けづらいとされています。
そのため、温泉によって血行を促進することで、新陳代謝を促すことが有効になる場合もあります。
また、新陳代謝や体の自然治癒力を高めるために必要なホルモンは、ストレスと密接な関係にあります。
入浴によるリラックス効果で、副交感神経が刺激されてホルモンバランスが整えられ、結果的にアトピー性皮膚炎の悪化因子の一つである「ストレス」を緩和するのです。
アトピー性皮膚炎を引き起こしている患部には、黄色ブドウ球菌が多く検出されると古くから明らかになっておりアトピー性皮膚炎との関わりが注視されています。
黄色ブドウ球菌が傷口から体内に入ると、さまざまな感染症を引き起こす恐れがあり、皮膚症状の悪化要因になる場合があります。
温泉のなかには殺菌効果をもつものもあり、入浴することで肌に存在する黄色ブドウ球菌を減らすことを期待できます。
ただし、必ずしもアトピー性皮膚炎の症状に対して温泉の殺菌効果が効くというわけではなく、逆に泉質の刺激が強すぎて症状を悪化させる可能性もあります。
入浴時に肌が痛む場合はすぐに入浴をやめるようにしましょう。
アトピー性皮膚炎の方が温泉に入る場合、泉質が合わなかったり、湯温が高すぎたりすると、肌への刺激となって症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。
そのため、まずは刺激の少ない温泉を選ぶようにし、様子を見つつ入浴を楽しむようにしましょう。
特にかゆくて肌を掻いて傷ができている場合や化膿している場合などは、温泉に入れるかどうか自身で判断せずに、医師に相談しましょう。
すべての温泉がアトピー性皮膚炎に効くというわけではないことと、炎症そのものを改善するような効果ははっきりとは分かっておらず、スキンケアに役立てたり、悪化因子の一つであるストレスの緩和に対して効果を発揮したりするものであることを理解しましょう。
温泉の泉質によっては、アトピー性皮膚炎を含む皮膚の病気や感染症のケアや予防に対して効能をもつものもあります。
主に、保湿や殺菌の効能をもつ場合や、温浴効果により血行の促進やリラックスすることで、新陳代謝がよくなり結果的に症状の予防や緩和に寄与する場合もあります。
ただし、炎症そのものを改善するような効果ははっきりとは分かっておらず、あくまでスキンケアや悪化因子の対策の一つとして役立てるものです。
また、泉質が肌に合わない場合は痛みを感じることや、逆に症状を悪化させることもあるので注意が必要です。
心配な方は、入る前に医師に相談しておくとよいでしょう。
ライスパワー研究所では、このほかにもアトピー性皮膚炎のスキンケアに参考となる情報を発信していますので、ご覧いただけますと幸いです。