2022.03.28
アトピー性皮膚炎の方のなかには、運動後に汗をかいてかゆみが悪化したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
また、汗をかきやすい夏に症状が悪化するという方もいらっしゃるでしょう。
本記事ではアトピー性皮膚炎で汗をかく際の対策方法や、対策方法やケア方法を紹介します。
アトピー性皮膚炎で汗をかくとかゆみがひどくなる方は、ぜひ最後までご覧ください。
アトピー性皮膚炎にとって汗はよくないものであるとお考えの方もいるかもしれませんが必ずしもそうではありません。
人間が汗をかく理由は、体温を調節するためや肌の潤いを保つためです。
アトピー性皮膚炎は乾燥によって悪化する側面があり、肌に潤いを与える役割をもつ汗は、一概に症状の悪化要因となるわけではありません。
アトピー性皮膚炎の方は汗をかきづらい(減汗)という傾向があることが分かっています。減汗に伴い、皮膚温の上昇や肌の乾燥を招くことが症状の悪化に関わるとされています。
アトピー性皮膚炎の方の中には、汗をかいたあとに症状が悪化するのではという不安から、汗を流すことを避けられている方もいらっしゃるかもしれませんが、発汗を避けることで症状の改善が見られたという研究結果はありません。
汗をかくことそのものがアトピー性皮膚炎を悪化させているわけではないのです。
ただし、肌についた汗を放置してしまうと汗自体が肌への刺激になってしまうことや、細菌や雑菌が増殖をすることで、アトピー性皮膚炎が悪化することもあります。そのため、発汗後の汗対策が重要になります。
汗をかくことはアトピー肌の方にとって悪いことではありませんが、場合によってはアトピー性皮膚炎の症状を悪化させることもあるので、事前に対策を行うことが大切です。
運動する際や暑い日の外出時などでは、通気性の高い衣類を着用する、汗をかいた後の着替えを準備しておくといった対策がおすすめです。
汗をかいた後のケアとしてできることとして、汗を取り除き肌を清潔に保つことや、保湿などのスキンケアをすることが挙げられます。
汗をかいた肌は放置すると汗自体が肌への刺激になったり、細菌が増殖したりする恐れがあります。
なるべく肌表面に余分な汗を残さないようにすることが大切です。
水で汗を洗い流したり、濡れた柔らかいタオルやガーゼでこまめにふき取ったりしましょう。
このとき、力を入れてゴシゴシとふいてしまうと肌が傷ついてしまうので、やさしくなでるようにふきましょう。
肌を清潔にできた後は、適切にスキンケアを行うことが大切です。
特に入浴後は乾燥しやすい為、しっかりと保湿して肌の水分を保ちましょう。
アトピー性皮膚炎の方の肌にとって、汗をかくこと自体は必ずしも悪いことではありません。汗には体温の調節や、肌の潤いを保つといった役割があります。
発汗が低下している方では、汗をかけるようになることがアトピー性皮膚炎の治療の中での目標の一つとなる場合もあります。
一方で発汗後の汗対策には気を付けなければなりません。汗をかきそうな日は事前にできる準備をすること、汗をかいた後はそのまま放置しないことが大切です。
適度に汗をかいて健やかな肌を維持することを目指しましょう。
ライスパワー研究所では、このほかにもアトピー性皮膚炎のスキンケアに参考となる情報を発信していますので、ご覧いただけますと幸いです。